出戻り転職のメンタルと現実|精神科12年・転職5回の看護師が辞めた理由
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出戻り転職を検討している、またはすでに出戻りをしたものの、また違和感を感じている。そういう方に向けて書きます。
一度辞めた職場に出戻りし、そこから8年勤務して、また辞めました。出戻り先は良い職場でした。人間関係にも恵まれていた。それでも辞めることになった。
結論を先に書きます。価値観のズレがあれば、良い職場でも長続きしない。これがこの記事の主張です。
価値観のズレがどのように表面化したか。メンタルがどう変化していったか。外部評価がどう背中を押したか。転職5回・精神科12年の実体験から、順を追って書きます。
出戻りを検討している方には「戻った後に何が起きるか」の実例として。すでに出戻りをして違和感を感じている方には「次の判断材料」として、参考にしてもらえれば十分です。

出戻り転職直後のメンタルは、安定していた
転職失敗直後は精神的に消耗していました。「とにかく安定したい」という気持ちが強く、環境も人間関係も収入も予測できる出戻りは、当時の私には合理的な選択でした。
戻った当初は、知っている場所に戻ってきた安心感がありました。メンタル面では確実に回復していた。
出戻り転職が安定を取り戻す手段として機能することは事実です。
メンタルが変化し始めたのは、慢性期への長期配属だった
出戻り後の7年間、慢性期病棟への配属が続きました。8年目に急性期病棟へ移動しましたが、その後退職しています。
私が最初にこの職場を辞めた理由のひとつは、精神科慢性期の業務が自分には合わなかったことでした。20年・30年と長期入院している患者さんへの対応が、自分には辛かった。
出戻り後も同じ配属環境が続いたことで、辞めた当時と同じ感覚がじわじわと戻ってきました。環境も変わっていなかったし、自分の適性も変わっていなかった。
これは自分の問題です。慢性期の仕事に深いやりがいを感じている看護師は大勢います。私にはその適性がなかった、というだけの話です。
12年勤務でマンネリ化。年収も上がらず、退職を意識し始めた
通算12年同じ組織にいると、毎日の繰り返しが当然になります。
最初は安定だと感じていたものが、気づけば「挑戦しない理由」になっていました。「ここにいれば生活に困らないから」という感覚が、行動を止める言い訳として機能し始めていた。
夜勤を5回こなしても、手取り30万円を超えませんでした。昇給は年2,000円前後。成果を出しても給与に直結しにくい構造がある職場だということは、12年勤めれば十分わかります。
年収を上げるには、環境を変えるしかない。その結論が、頭の中で存在感を増していきました。
また「精神科しか知らない看護師」という状態にも限界と不安を感じていました。身体も対応できることで市場価値が上がる。そう考えるようになったのもこの時期です。
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価値観のズレが表面化した。退職を決めた直接のきっかけ
この職場には明確な評価基準がありました。成果よりも、経営者一族の意向に沿えるかどうか。それが評価を左右していました。
看護師も雇われである以上、ある程度の従順さは理解できます。私もそのつもりで働いていました。
ただあるとき、夜勤回数を減らす・なくすよう求められました。夜勤手当は収入に直結します。収入が下がることを受け入れながら働き続けることは、生活基盤への影響として飲み込めませんでした。
私が求めていたのは「成果を出せば評価される環境」でした。組織が求めていたのは、それ以上に従順さでした。どちらが正しいかという話ではありません。方向が根本的に違った。
それに気づいたとき、居続ける理由がなくなりました。
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外部からの評価が、転職を決断する確信をくれた
価値観のズレに気づいてから、外部の視点の重要性を実感しました。
院内感染対策のリーダーとして地域連携を続けていたことで、外部の専門家から客観的な評価をもらえる機会がありました。閉鎖的な組織内の評価ではなく、外から見た自分の市場価値を知ることができた。それが「動いていい」という確信につながりました。
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出戻り転職のメンタルと現実|まとめ
- 出戻り直後のメンタルは安定していた。安心感のある環境への帰還は、消耗した状態の回復手段として機能した
- メンタルの変化は慢性期への長期配属とともに始まった。出戻り後7年間、辞めた原因のひとつが変わっていなかった
- 12年で「安定」が「挑戦しない理由」に変わっていた。夜勤5回でも手取り30万円を超えない年収の限界も重なった
- 価値観のズレが決定的になった。夜勤削減の要求が引き金になり、組織との方向性の違いが明確になった
- 外部評価が動く確信をくれた。閉じた組織の中にいるだけでは、自分の市場価値は見えてこない
出戻り転職が悪いわけではありません。安定を取り戻す手段として機能することは事実です。ただ、出戻り先でまた同じ違和感を感じているなら、今度は新しい環境へのチャレンジを検討する段階かもしれません。
看護師という資格は、病院・クリニック・訪問看護・施設など多くの職場で活かせます。出戻りを選ぶにしても、他の選択肢と比較した上で選ぶのと、消去法で選ぶのとでは、納得感が違います。
