妻のミスから「夫婦連帯責任」へ。価値観のズレから退職を決断
こんにちは、ゼロです。
前回の記事では、多重債務の末に「任意整理」を決断し、毎月6万円という重い返済がスタートしたリアルをお伝えしました。
この返済をこなしながら家計を立て直すためには、最大の収入源である本業(看護師)での着実なキャリアアップと給与増が不可欠です。
しかし、当時私が出戻りをして長く勤めていた精神科病院では、私が考えていた「評価基準」と組織が求める「評価基準」に決定的なズレが生じていました。
今回は、私が長年勤めた職場を見限り、転職を決意する決定打となった「トラブルと価値観の不一致」について公開します。同じ職場で働く夫婦に降りかかった理不尽なトラブルの全貌は、職場の人間関係や不透明な評価に悩む方にとって、現状を客観視するためのヒントになれば幸いです。
「成果で評価されたい私」と「従順を求める組織」
当時、私は出戻り後の精神科病院で、妻も同じ病院の看護師として働いており、夫婦揃って同じ組織に属していました。
私は院内感染対策の実務リーダーとして、院内マニュアルの整備や策定など、比較的難易度の高い業務を7年以上担い、「仕事の成果と役割で正当に評価されたい」という意識を持って業務に向き合っていました。
しかし、この職場は経営者親族である一部の上司が強い影響力を持っており、どれだけ実務で成果を上げても、それが明確な評価や給与には直結しにくい構造がありました。
看護師という仕事は成果を数字で表しにくい側面がありますが、この組織が何よりも求めていたのは、実務能力ではなく「上層部の価値観や機嫌に沿えるか」という極めて情緒的な部分だったのです。
妻の出張でのミスと、素直な反省
その「価値観のズレ」が決定的な亀裂となったのは、妻が県外での学会発表に出張した際の出来事でした。
経営者親族である上司から、妻に対し「出張時の挨拶が気に入らない。周囲への配慮が足りない」という厳しい指摘が入りました。
初めての発表で余裕がなかったとはいえ、配慮が行き届いていなかった部分があったのは事実です。そこは素直に非を認め、夫婦ともに上層部へしっかりと謝罪をしました。
妻自身が、あまり社交的な性格ではないため、積極的なコミュニケーションを苦手としていたこともあります。
私たちは過ちを反省し、これで事態は収束するものだと合理的に考えていました。
突きつけられた「配慮の取引」と「夫婦連帯責任」
しかし、本当の問題はこの後に起こりました。
私たち夫婦には幼い息子が2人おり、共働きで夜勤をこなすためには「夫婦で夜勤の日程が被らないようにする」という業務上の配慮が生活の生命線でした。以前からこの調整は行われていたのですが、一部の上司がここに難色を示したのです。
「揉めることで評価を落としている」
「配慮を望むなら、それ相応の振る舞い(従順さ)が必要だ」
と、子育てに必要な業務上の配慮を、まるで“取引条件”のように突きつけられました。
さらに、「片方の評価が落ちれば、もう片方も一緒に見られる」
明確に【夫婦連帯責任】であることを宣言されたのです。
自分たちの非は反省すべきですが
生活に必要な配慮を餌にして他者をコントロールしようとする姿勢を目の当たりにし
「ここでは常に上司の顔色をうかがう必要があり、純粋な仕事の成果で適正な評価を得ることは不可能だ」と痛感しました。
期待を捨てて選んだ「退職」
この事態に対し、他の上司は
「なぜそこまで怒るのか理解できない」
「夜勤の配慮は当たり前だ」と理解を示してくれました。
しかし、経営者親族の強権に対して、組織としてそれを是正する自浄作用は存在しませんでした。
私が求めていたのは、成果を出せば給与が上がり、任意整理の返済と資産形成を合理的に進められる環境です。
一方、組織が求めていたのは実力よりも「従順さ」であり、気に食わなければ家族まで巻き込んで評価を下げる体制でした。
これは「どちらが絶対に悪か」という感情的な問題ではなく、根本的に目指す方向とルールが違ったのです。他人に変わることを期待しても意味がありません。
幸いにも、院内感染対策のリーダーとして7年以上地域との連携を図ってきたことで、市場での私の価値を客観的に評価してくれる声をいただけました。
具体的には、他病院の感染対策担当者をはじめ、保健所、大規模な総合病院や大学病院、医師会病院の職員など、外部の専門家たちから直接声をかけていただけたのです。
閉鎖的な組織内における「上司の機嫌」という不透明な評価ではなく、外部機関からの客観的な評価を得られたことは、非常に客観的な判断材料となりました。
「自分の実務能力と価値を正当に評価してくれる場所へ移ろう」
他者の感情に振り回される環境に見切りをつけ、私たち夫婦は退職の意思を固めました。
まとめ
- 自身の非は素直に認めるべきだが、それを理由に「過度な従順さ」や「家族の評価の連帯責任」まで受け入れる必要はない。
- 「仕事の成果」と「上司の機嫌」、どちらが評価基準になっているかを見極めることが重要。
- 自分の求めるルールと組織のルールが合わないと悟ったら、他者に期待せず、感情を交えずに「戦略的撤退」の準備を始める。
自分と家族の人生を、他人の不透明な感情に握らせてはいけない。そう、強く思いました。

