治験コーディネーターへの転職で2週間退職した私が学んだこと
転職失敗の話をするなら、私自身の最大の失敗から始めるのが誠実だと思います。
治験コーディネーター(CRC)への転職です。2018年のことです。結果は2週間での退職。今振り返っても、これは私のキャリアの中で最も痛い失敗でした。
私は2週間で退職した
何がそんなにひどかったのか。整理するとこうなります。
- 片道約2時間、1日4時間の通勤
- 病棟勤務時代より低い収入(手取り25万円を下回る水準)
- 職場は女性ばかりの中で男性は自分1人
- 指導者との相性が極めて悪かった
- 精神的に追い詰められ、心を病みかけた
キャリアとしても家計管理としても、致命傷と言っていい失敗でした。当時は新築の自宅を建てたばかりで、子どももいる。家庭の大黒柱という状況でこれをやってしまったのです。家族にはとても心配をかけました。
なぜこんな失敗をしたのか
一言で言えば、「憧れと逃げ」で転職を決めたからです。
当時の私は病棟勤務に完全に疲弊していました。おむつ交換も、不穏な患者への対応も、夜勤も、せかせかと病棟を走り回ることも、もう嫌だと思っていた。
そんなときに目に入ったのが治験コーディネーターという仕事です。病棟のような肉体的な忙しさがなく、専門的な仕事ができる。当時の私にはとてもキラキラして見えました。
しかし今思えば、それは現状から逃げたかっただけです。自分の優先順位を整理することも、次の職場に何を求めるかを明確にすることも、何もしていませんでした。憧れと勢いだけで転職先を決めてしまったのです。
「現状から逃げたい」という動機だけで転職すると、痛い目に遭う。
これが私の失敗から得た最初の教訓です。
失敗から学んだこと①:自分の優先順位を先に決める
治験の失敗を経て、私は転職前に必ずやることを決めました。
まず自分の価値観を見直し、次の職場に何を求めるかの優先順位を明確にすること。そのためには、今の職場への不満を具体的に書き出すことが有効です。
不満の裏側に、自分が本当に大切にしていることが見えてきます。
私の場合、治験での失敗を経て「収入」が最優先だとはっきりわかりました。今の職場への転職ではこれを軸に動き、結果として前職より大幅に収入が上がりました。残業代もしっかり出る。賞与も年2回、業績によっては年3回。この部分については今も後悔はありません。
代わりに人間関係と通勤時間は妥協しました。通勤は片道1時間半。人間関係も良いとは言えません。でもこれは、事前にわかった上で選んだ妥協です。
憧れで飛び込んで後から気づく失敗とは、まったく意味が違います。
失敗から学んだこと②:失敗したときの逃げ道を先に用意する
転職前にもう一つ準備しておくべきことがあります。うまくいかなかったときの次の手、つまりプランBです。
私が今の職場を選んだ理由のひとつは、大きな法人であることでした。法人内に複数の施設があり、転勤という選択肢が使えます。
今の病院は片道1時間半ですが、同じ法人内の他施設であれば30〜50分圏内に複数あります。もし今の職場でどうしても働き続けることが難しくなっても、同じ雇用条件・給与水準のまま勤務先を変えることができます。退職せずに環境を変えられる。これが事前に準備した逃げ道です。
転職先を選ぶとき、「ここがダメだったらどうするか」まで考えておく。
この視点があるだけで、転職後のメンタルの安定感がまるで違います。ここしかないと思い込むと追い詰められますが、次の手があるとわかっていれば心にゆとりが生まれます。
失敗から学んだこと③:他人の評価に依存しない収入アップを目指す
もう一つ、治験の失敗から得た気づきがあります。
人間関係に振り回されることへの強い抵抗感です。治験での経験で、職場の人間関係や指導者との相性に自分のキャリアを左右されることの怖さを身をもって知りました。
主任・管理職・認定看護師といったポジションで手当を得る方法もあります。しかしこれは他者の評価に強く依存します。評価する人が変われば結果が変わる。それが嫌でした。
私が今、放送大学で大卒資格の取得を進めているのはそのためです。大きな法人では専門卒と大卒で基本給に差があります。基本給が上がればボーナスにも影響します。これは自分の努力の範囲内でコントロールできる収入アップです。
他人の評価に依存せず、自分の影響が及ぶ範囲で収入を上げる。
これが今の私の軸になっています。
まとめ:準備が転職の成否を分ける
治験コーディネーターへの転職失敗から学んだことを整理します。
- 「現状からの逃げ」を動機にした転職は失敗しやすい
- 転職前に自分の優先順位を必ず言語化する
- 今の職場への不満を具体的に書き出すと優先順位が見えてくる
- 転職先を選ぶとき、失敗したときの逃げ道まで考えておく
- 大きな法人への転職は、転勤という選択肢が使える点でリスクヘッジになる
- 他人の評価に依存しない収入アップの手段を持つ
転職を成功させるのは、準備です。私はこれを痛い失敗から学びました。
転職の準備の進め方に迷っている方は、無料のキャリア相談を活用してみてください。あなたの優先順位を一緒に整理するところから始めます。
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