看護師が退職前に確認すべきお金の話|有給消化と退職金の実態
退職が決まったとき、お金の面で損をしないためにやっておくべきことがあります。
この記事では、私が実際に経験した有給消化と退職金について正直に話します。制度の説明ではなく、現場で何が起きるかの実態です。
有給消化:全部使い切れると思わない方がいい
有給を使える日数は「いつ伝えるか」で変わる
退職の意思を伝えてから退職日までの期間が長いほど、有給を消化できる日数は増えます。早めに伝えれば勤務表に有給を組み込みやすくなるからです。
ただしここにトレードオフがあります。
早めに伝えると、自分が退職することを周囲が知っている期間が長くなります。それがじわじわとストレスになることがあります。私自身、以前の転職でそれを経験しました。一度退職の意思を伝えると、職場での居心地が変わります。「もうすぐ辞める人」として扱われる感覚は、思っているより消耗します。
その経験があったので、直近の退職では早めに伝えることよりも、ぎりぎりまで普通に働くことを優先しました。
私の実態:有給30日以上残して5日しか使えなかった
直近の退職では、就業規則上の退職申し出期限は1ヶ月前でしたが、勤務表作成の都合もあり10月末に「12月31日付で退職します」と伝えました。
上司からは「なるべく有給を入れるよう配慮するが、全部消化するのは難しい」と言われました。理由は夜勤できる人員が足りなくなるということでした。
私は円満退職を優先したかったので、それを了承しました。結果として有給が30日以上残っていたにもかかわらず、消化できたのは5日間だけです。損した気持ちはありますが、それが現実でした。
転職を5回経験していますが、有給を全部使い切って辞めたことは一度もありません。
有給消化の優先度が高い人へ
有給をできる限り消化したい場合は、就業規則の退職申し出期限より早めに伝えることが現実的な対策です。居心地の悪さとのトレードオフを理解した上で判断してください。
どちらを優先するかは、自分の価値観次第です。
退職金:転職を繰り返すほど減っていく
退職金は勤続年数で決まる
退職金は基本的に、勤続年数が長いほど多くなります。転職を繰り返すということは、退職金という観点では不利になるということです。
私が在籍していた精神科病院は中小企業退職金共済の仕組みを使っており、勤続年数に応じた退職金が支払われるシステムでした。私の場合、退職金は478,000円でした。
5回転職している私がお金の面で最も損をしたのは、退職金だと思っています。一つの職場に長く勤めていれば、その分だけ積み上がっていたはずのお金です。
大きな法人に勤めると退職金が減らないケースがある
ただし例外があります。同じ医療法人や社会福祉法人の中で異動・転勤をする場合、勤続年数がリセットされずに引き継がれるケースがあります。この場合、退職金は減りません。
大きなグループ法人に勤めると、この仕組みが使えます。全国展開しているような大手医療法人では、関連施設への異動という選択肢があるため、退職金を減らさずにキャリアチェンジができることがあります。
私自身、これまで在籍してきた病院はほとんどが小規模な法人でした。施設が2〜3つ程度の法人がほとんどで、異動という選択肢が実質なかった。今の職場に移って、大規模法人の福利厚生やコンプライアンスの充実度の差を強く感じています。
退職金より心と体を優先する
退職金を守るために今の職場にしがみつくことが正解とは限りません。
心と体が壊れるほどしんどい状況で働き続けることに意味はありません。退職金が多少減っても、早く動いた方がいいケースは確実にあります。
退職金は判断材料の一つとして把握しておく、それで十分です。
まとめ
- 有給消化を優先するなら早めに退職の意思を伝える。ただし居心地の悪さとのトレードオフがある
- 有給を全部使い切って辞めることは、現実には難しいケースが多い
- 退職金は勤続年数で決まる。転職を繰り返すほど不利になる
- 大きな法人内での異動なら退職金がリセットされないケースがある
- 退職金より心と体の状態を優先する場面もある
退職前にこれらを把握しておくだけで、後悔を減らすことができます。制度の詳細は事務担当者に直接確認してください。
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