精神科ナースは一般病院に転職できるのか|12年勤めた私が経験した評価の現実
精神科に長く勤めていると、こんな不安を持つことがあります。
「一般病院に転職したくても、精神科の経験は評価してもらえないのではないか」
結論から言います。評価される場合もありますが、そのまま100%評価されるとは思わない方がいいです。私自身の経験をもとに、正直に話します。
精神科経験は0.8掛けで評価された
私は精神科に12年勤めた後、総合病院に転職しました。
転職先の総合病院では、精神科での経験年数に0.8をかけた数字が基本給計算のベースになりました。12年の経験が、そのまま12年分として評価されるわけではなかったということです。これははっきりと伝えられました。
一般病院での12年であれば、そのまま12年分として評価されます。精神科はそうではない。それが現実です。
理由は明確で、精神科と一般病院では業務内容も求められるスキルも全く異なるからです。精神科で長く経験を積んでいても、一般病院の業務との接点が少ないため、そのまま同等には評価しにくいという判断になります。
エージェントからも、精神科から一般病院への転職では経験年数が全く考慮されないケースも珍しくないと聞いていました。新人と同じ扱いになることもあるということです。その中で0.8掛けという評価を得られたのは、まだ良い方だったと思っています。
それでも転職できた理由
精神科経験が割り引かれる中で、なぜ総合病院への転職ができたのか。
一つは看護師全体の人手不足という背景があります。ただそれだけでは不十分で、面接での伝え方が大きかったと思っています。
私が面接で伝えたのは「学び直したい」という気持ちでした。精神科で12年勤めてメンタル面の看護は積み上げてきたが、身体面については十分に学べていなかった。メンタルも身体も両方見られる看護師になりたいという気持ちを、自分の言葉で話しました。
エージェントから後日もらったフィードバックによると、面接官はその熱意を評価してくれたとのことでした。なぜ採用されたのかの理由をエージェントなしで知る方法はありません。これもエージェントを活用する理由の一つです。
精神科経験が活きる場面はある
評価が割り引かれるとはいえ、精神科で培ったものが全く役に立たないわけではありません。
- コミュニケーションの取り方
- 患者の感情に寄り添う姿勢
- 場の空気を読む力
これらは精神科で長く働いた人間が自然と身につけるものです。一般病院の患者対応でも、この部分は確実に活きています。
ただしそれを面接で伝えるには言語化が必要です。「精神科出身だからこういうことができる」という具体的な言葉にして伝えないと、相手には伝わりません。
精神科から一般病院へ、やるなら早い方がいい
精神科に長く勤めていて「一般病院も経験してみたい」という気持ちがあるなら、やるなら早い方がいいと思います。
転職後の適応に時間がかかるのは確かです。業務内容も覚えることも、精神科とは別物です。肉体的にも頭への負荷も高くなります。それは年齢が若いほど適応しやすい。
私自身の経験として、精神科から急性期の総合病院に転職してどうにかやっています。同じように精神科で10年以上勤めた後に、忙しい病院に転職して活躍している看護師を2名知っています。不可能ではないということです。
一度一般病院を経験しておくことで、将来の選択肢が広がります。精神科しか転職先がない状態と、精神科も含めていろんな職場を選べる状態とでは、キャリアの自由度が全く違います。選択肢は多い方がいい。
まとめ
- 精神科経験は一般病院では割り引かれる。0.8掛けや全く評価されないケースもある
- それでも転職はできる。面接での熱意と伝え方が大きく影響する
- エージェントを使うと面接結果のフィードバックがもらえる
- 精神科で培ったコミュニケーション力は一般病院でも活きる。ただし言語化が必要
- やるなら早い方がいい。選択肢は多い方が将来のリカバリーも効く
精神科経験は武器になります。使い方次第です。
▼ あわせて読みたい
精神科ナースが急性期病棟に馴染むまでにやった3つのこと│14年目の中途採用リアル
精神科12年で身についたスキルを正直に言語化する│看護師が語るリアルな価値観の変化
看護師が転職で年収を上げるには、自分で交渉するより〇〇に任せた方がいい
転職エージェントの担当者の見極め方。20人以上と話した私が正直に言います
