看護師が転職の志望動機を自分の言葉にする方法|AIの活用法【内定4件】
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私は、転職の志望動機に本音を書きませんでした。本音は「高い年収が欲しい」「今の環境を変えたい」「休日が今より多く欲しい」でした。本音をそのまま書くと、採用する側にマイナスの印象を与えやすくなります。採用する側は、「この人と働きたい」と感じた人を採用するからです。だからこそ、自分が応募先とどうマッチするのか、採用する側にどんなメリットがあるのかを、突き詰める必要があると、私は考えています。
自分の経験と応募先の取り組みを結ぶ形にすれば、本音を伏せたまま、自分にしか書けない志望動機は作れると考えています。
私は2025年の転職活動で、精神科病院の看護師(12年)として10件に応募し、4件の内定をいただきました。志望動機の中でも「なぜ精神科から?」への答えは、GeminiとChatGPTとの壁打ちで形にしました。一方で、同じ文面を出した応募先から、内定と不採用の両方が出た経験もあります。
この記事では、本音を書かなかった経緯、AIとの壁打ちの手順(再現例つき)、志望動機の書き直しと書き分け、国公立病院で手が止まった話、10件応募の結果を記録します。読み終える頃には、自分の経験を書き出して、AIに「なぜこの領域へ?」と質問させるところまで、今日から始められるはずです。
看護師の志望動機は3つの要素で組む|私が最初に詰まった箇所

志望動機の型が分かっていても、書けないことはありますか?

ありました。私が手を止めたのは、型に入れる中身の前提になる「なぜ精神科から他の領域へ移るのか」でした。

志望動機の型の細かい説明は、この記事では省きます。ここでは、型に入れる中身のほうで詰まった話を書きます。
型は要点だけ
基本の型は、次の3つです。
- これまでの経験(何をしてきたか)
- 応募先を選んだ理由(なぜここか)
- 入職後に活かしたいこと、実現したいこと
私が手を止めたのは、この3つの前提になる「なぜ精神科から他の領域へ移るのか」でした。
詰まったのは「なぜ精神科から?」だった
2025年の転職で、私は精神科から他の領域へ移ることを考えていました。
特に国公立の志望動機を書こうとすると、「なぜ精神科から?」という問いで手が止まりました。移りたい理由は、「年収」「環境を変える」「今よりも休日を多くしたい」でした。ただ、その理由をそのまま書くことはできませんでした。採用する側からは、「採用するメリットが見えない」「条件のよい職場があれば移るのでは」「すぐ辞めるのでは」「本音と建前を使い分けるコミュニケーションが苦手なのでは」と受け取られるおそれがあります。
精神科に12年勤めた看護師が、他の診療科へ移れるのかという話そのものは、別の記事にまとめています。
精神科から他の診療科に転職できるのか|12年勤めた私が出した答え
転職の志望動機に、私は本音を書かなかった

転職の本音は、志望動機に書かなかったのですか?

はい。本音は「年収・環境・休日」で、どの志望動機にも書きませんでした。

私の本音は4つあった
私の本音は、次の4つでした。
1つ目は、人間関係のリセットです。前職で、評価が人の感情に左右されると感じていました。
2つ目は、精神科特有の対応による消耗です。心身が消耗していて、違う環境を求めていました。
3つ目は、年収です。成果が感謝で終わり、賃金や役割に反映されないと感じていました。目標は、前職とアルバイトを合わせた年収を超えることでした。
4つ目は、安定と福利厚生(休日を含む)です。応募先を選ぶ基準には、通勤も入っていました。
この4つを、志望動機には書きませんでした。
本音を伏せることは、嘘をつくこととは別
本音を書かないことと、嘘を書くことは別だと、私は考えています。
志望動機に書いた軸は、精神科での経験(観察力・丁寧なコミュニケーション)と、未経験分野(終末期・看取り)への関心でした。どちらも、実際の経験と関心に基づいていました。
面接での本音と建前の考え方は、別の記事にまとめています。
看護師の転職面接で聞かれたこと・答え方|10カ所受けた実体験から解説
国立の病院機構の面接(不採用)で、振り返ったこと
国立の病院機構の面接は、不採用でした。振り返ると、気づいた点が3つあります。
1つ目は、「新しいことへの挑戦」を軸に話したものの、自分で納得できていなかったことです。
2つ目は、勤務地の希望順位を自宅から近い順につけていて、面接官に見抜かれたことです。
3つ目は、「自分の課題は?」にすぐ答えられず、小論文の内容から借りて答えたことです。なお、小論文(800字)そのものは、手ごたえがありました。
この3点が不採用の理由だったとは、言い切れません。面接のあとで、私が振り返って気づいた点です。
本音が年収のとき、志望動機をどう組み立てるか
本音の中心が年収や安定でも、志望動機には書きませんでした。応募先は、本音(年収・安定・福利厚生・通勤)で選びました。そのうえで、志望動機は、自分の経験と応募先の特徴の接点から作りました。
志望動機の「なぜ精神科から?」をAIとの壁打ちで言葉にした手順

AIは、志望動機のどこに使ったのですか?

「なぜ精神科から?」への答えを、GeminiとChatGPTとの壁打ちで形にしました。返ってきた文は、そのまま使わず、ずれや勘違いを自分で直しました。

「なぜ精神科から?」への答えは、GeminiとChatGPTとの壁打ち(AIに質問や返答を繰り返してもらいながら、考えを整理すること)で形にしました。本音の整理と、退職理由の言語化にも、Geminiを使いました。ここでは、AIに渡した材料と使い方、手順を再現した例を書きます。
AIに渡した材料
AIに渡した材料は、次のとおりです。
共通の材料
- 応募先の概要・沿革・募集要項
- ネットの口コミ(過去にどんな質問があったかを調べるため)
国公立のみの材料
- 選考フローの日程
- 小論文の対策
本音の整理として、退職理由をまとめた資料もAIに渡しました。
注意点が3つあります。
1つ目は、患者の情報です。志望動機の背景に、対応の難しさなどを書くときは、患者が特定されない形に置き換えてから、AIに渡してください。
2つ目は、人名や職場内部の出来事です。同僚や上司の実名、職場内部の出来事は、伏せるか置き換えてから、AIに渡してください。
3つ目は、口コミの扱いです。口コミは、過去の質問を調べる手段として使いました。投稿の文面は、この記事に転載・引用しません。
AIの使い方
AIの使い方は、次の2つでした。
- 自分で書いた志望動機をAIに渡し、矛盾や整合性の取れていない部分をチェックさせた
- アピールポイントは、背景(対応の難しさ、病院の体制など)まで詳しく伝えた
返ってきた文は、そのまま使いませんでした。自分の気持ちとずれた部分や、AIの勘違いがあったので、自分で直しました。
AIに渡す指示の例
当時のやり取りの履歴は、残っていません。以下は、手順を再現した例です。当時の実際のやり取りではありません。
再現例1:応募先の材料を渡して、質問を出してもらう
再現例2:自分の志望動機を渡して、矛盾を指摘してもらう
再現例3:背景を補って、伝わり方を確認する
模擬面接もAIで行った
面接の模擬も、AIで行いました。AIを面接官の役にした模擬面接の進め方は、別の記事にまとめています。
看護師の転職面接で聞かれたこと・答え方|10カ所受けた実体験から解説
志望動機を「学びたい」から「自分の経験×相手の取り組み」に直した

書き直しで、何が変わったのですか?

「学びたい」から、「自分の経験と相手の取り組みを1対1で結ぶ」形に変わりました。

急性期の精神科病院に出した志望動機は、修正前の版から修正版へ書き直しました。この病院からは内定をいただきましたが、辞退しています。修正前と修正版の違いを書きます。
修正前:病院の特徴+「退院支援を学びたい」
最初の版は、病院の特徴を挙げたうえで、「退院支援を学びたい」と書いたものでした。
修正版:自分の具体的な経験と、病院の具体的な取り組みを1対1で結ぶ
修正版では、自分の具体的な経験(専門的な役割と、治療に関わった経験)と、病院の具体的な取り組み(治療の導入)を1対1で結び、「貢献できる」という形にしました。
変わったのは、「学びたい」から、「自分の経験と相手の取り組みを1対1で結ぶ」へ、という点です。
具体的な名称は、病院が特定されるため、この記事には書きません。構造だけを、作例で示します。
※これは構造を示す作例で、実際の文面ではありません。
書き直したから内定した、とは言えません。私の経験としては、この病院から内定をいただいた、という事実だけがあります。
応募先の概要・沿革・募集要項は、AIに渡しました。応募先の実態を見極める方法は、別の記事に書いています。
転職前に職場の実態を見極める方法|看護師が使える3つの情報源
応募先ごとに志望動機を書き分けた|軸は同じ、つなぎ方だけ変える

応募先ごとに、志望動機は全部書き直したのですか?

いいえ。軸(精神科での経験)は全応募先で共通にして、つなぎ方だけを変えました。

軸は全応募先で共通にした
軸は、精神科での経験です。これは、全応募先で共通にしました。
つなぎ方を変えた例
つなぎ方だけを、応募先ごとに変えました。
- 訪問看護(精神科特化):入院医療だけでは支えきれない人がいる、という点から、地域での生活支援につなげた
- 介護施設・総合病院:終末期・看取りへの関心と、個別性の高いケアにつなげた
- ナーシングホーム+訪問看護:医療と生活支援の両立、大学での学び直しにつなげた
- 緩和ケア研修のある施設:研修の機会に惹かれた点を書いた
なお、私の訪問看護の経験は、前職でヘルプとして一時的に行った範囲です。
応募先が増えたときの活動全体の流れは、別の記事にまとめています。
看護師の転職活動、内定までの期間と実際の流れ|約10ヶ月フルコミットした私の記録
提出前に確認した誤記
初期の版に、誤記がありました。生年月日の日付の打ち間違いと、職歴の「退職」が「入職」になっていたこと、などです。後の版で修正しました。
志望動機の中身に気を取られると、日付や職歴の書き間違いを見落としやすくなります。提出前に、日付と職歴を、自分の目で読み直してください。
国公立病院の志望動機は、最も手が止まった

国公立の志望動機で、手が止まったのはなぜですか?

「なぜ精神科から?」に答えられなかったからです。

10件の中で、志望動機に最も手が止まったのは、国公立でした。手が止まった理由は、「なぜ精神科から?」に答えられなかったことです。
国公立の応募先では、選考フローの日程と、小論文の対策も、AIに渡した材料に加えました。
志望動機とは別に、課題作文があった
県立の病院機構には、志望動機とは別に、課題作文がありました。字数は700〜900字で、指定された語を3つ使う形でした。作文の中身は、患者のエピソードを含むため、この記事には載せません。
国立の病院機構では、面接のほかに小論文(800字)がありました。手ごたえがあったのは、前の章で書いたとおりです。
同じ志望動機でも、内定と不採用の両方が出た|10件応募の結果
志望動機の出来と、結果は一致しましたか?

私の10件では、一致しませんでした。同じ文面で、内定と不採用の両方が出ています。

応募結果
2025年の転職活動の結果を、応募先の種別ごとにまとめます。

| 応募先の種別 | 結果 |
|---|---|
| 国立の病院機構 | 面接 → 不採用 |
| 急性期精神科の病院 | 見学・面接 → 内定 → 辞退 |
| 介護施設 | 面接 → 不採用 |
| 総合病院(現職) | 面接 → 内定 → 受諾 |
| ホスピス | 説明会のみ |
| 県立の病院機構 | 面接 → 不採用 |
| メンタルクリニック | 書類選考で落ちた |
| 施設(名称非公開) | 面接 → 内定 → 辞退 |
| 訪問看護ステーション(精神科特化) | 面接・体験 → 内定 |
| リハビリ系施設 | 不採用 |
志望動機の出来と結果は、一致しなかった
私の10件では、志望動機の出来と結果が、一致しませんでした。
同じ文面を、総合病院と介護施設に出しました。総合病院は内定で、受諾しました。介護施設は不採用でした。
施設固有の内容まで具体的に書いた志望動機でも、不採用がありました。県立の病院機構と、リハビリ系施設です。
また、国立の病院機構向けの文面を、ホスピスにそのまま使い回していました。ホスピスは、説明会に参加したあと、面談を辞退しています。
この10件から言えるのは、私の場合、志望動機の出来だけでは結果が決まらなかった、ということまでです。理由は分かりません。志望動機を変えたから内定した、とも言えません。
志望動機を伝える面接当日の話は要点だけ|詳しくは別記事にまとめた

面接当日の話は、どこにありますか?

詳しい質問と答え方は、別の記事にまとめています。

この記事で書いた範囲の、面接当日の要点だけを挙げます。
- 志望動機の軸に、自分で納得できているか
- 志望順位の付け方は、面接官に見抜かれることがある
- 「自分の課題は?」に答える準備をしておく
詳しい質問と答え方は、次の記事にまとめています。
看護師の転職面接で聞かれたこと・答え方|10カ所受けた実体験から解説
志望動機がまとまったら、次にやること

まず何から始めればいいですか?

自分の経験を書き出して、AIに「なぜこの領域へ?」と質問させるところからです。

今日からできることは、次の4つです。
- 自分の経験を書き出す
- AIに、「なぜこの領域へ?」と質問させ、答えを手元に残す
- AIの答えを、自分の言葉に直す(ずれや勘違いを、自分で直す)
- 応募先ごとに、つなぎ方だけを変える
私は、今後の求職者は、志望動機をAIで整えるのが当たり前になっていくと見ています。ただし、これは私の見立てで、断定はできません。
志望動機がまとまったら、次は応募先の候補を広げる段階に進みます。私がナースJJに実際に登録して分かったことは、別の記事にまとめています。
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